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資料室
バットフレンジコード張替え修理
バットフレンジコードはノイズ等を防ぐために綿のものを使用しているが、近頃多少、化繊が含まれたものが切れにくく、重宝されている。
まず、切れたバットフレンジコードを蒸気、もしくは専用の液体で除去し、新しいコードを溝からはみ出さないように接着剤をつけ、中に押し込む。コードは事前に規定の長さに切断しておく。
その後、バットフレンジの動きを確かめ、アクション本体に取り付ける。ハンマースティック等がないか確認するとよい。1〜2本切断していた場合、他のコードも同様の傾向にあるので1台全て張り替えるのが望ましい。
バットフレンジコード1 バットフレンジコード2 バットフレンジコード3
バットフレンジコード1 バットフレンジコード2 バットフレンジコード3
バットフレンジコード1 バットフレンジコード2 バットフレンジコード3
断線及び張弦
ピアノ線の老朽化、もしくは錆、又は張力をかけすぎたために切れる状態をいう。
まず、切れた弦を除去しチューニングピンを3回転時計と反対周り方向に回す。その後、新しい弦をプレッシャバーの下から通し、弦をチューニングピンに2回と4分の3回転時計周りにまわす。左右の弦を同じ位置で固定し、その後こき上げ等を行い、チッピングを行う。チッピングは回数を多くやるほど音程が安定しやすい。元の弦と3本同じ音(ユニゾン)をとり、完成である。
注意しなければならないことは、必ず手袋をはめ、弦に直接触れないこと。(後に錆の原因となる。)張った直後は音が低下しやすいので高めに合わせておくのがベストである。
断線及び張弦1 断線及び張弦2 断線及び張弦3 断線及び張弦4
アリコットシステム
ドイツのブルッツナーによって発案された共鳴誘発装置。
通常、1つの音に対し弦は3本張りであるが、アリコットシステムは、グランドピアノの次高音部・高音部に3本の他にもう1本打弦されない弦を張ってある。
これによって共鳴し、より豊かな音色が得られる。
アリコットシステム1 アリコットシステム2
白鍵アクリライトの剥離色
アクリライトが主流となる前は、白鍵の表面には象牙・セルロイド等が用いられてきた。
象牙は吸湿性が高くタッチが優れている反面、コストが高く、しばしば黄ばみを生じる。
絶滅の恐れのある野生動植物の国際取り引きに関する条約(Convention on International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and Flora = ワシントン条約)以後は入手が困難となったが、現在では密猟から保護された象が繁殖しすぎたため、間引かれた象の象牙は正規に取引が可能と言われている。
一方、セルロイドは手触りが悪く外観も安っぽいことから、これを改良したアクリライトが多く使用されるようになった。 価格、表面の平滑性、堅牢さ、変色しない点など、両者の弱点が補われている。
アクリライト1 アクリライト2 アクリライト3 アクリライト4
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